坂の上の雲を読もう。その3
坂の上の雲、読んでいます。
四巻、五巻を読破し、
現在六巻を読み進めています。
二○三高地への攻撃。
そして旅順陥落へ。
本当に凄まじい死闘が繰り広げられたことが伝わってきました。
そして、死闘は死闘でも、
あまりにも無為に亡くなっていった命の多さに、
驚きと、恐怖を感じました。
乃木将軍と、伊地知参謀長。
人の上に立つ人の判断が、
こんなにも簡単に人の生き死にを左右するのか。
そしていとも簡単に消えていく命があるのに関わらず、
無駄とも言える作戦を、何故変えなかったのか。
「無能」
物語を読み進めると、こんな言葉すら浮かんでくる。
命を殺めることが、
正当化されていいはずはない。
児玉源太郎が指揮を執ってからの戦況の変化。
失われた命があまりにも多すぎた戦いだったと感じました。
この前の記事で、
『勝つべくして勝った日本』と書きましたが、
これは誤りでした。
いつ崩れてもおかしくない柱が、
かろうじて持ちこたえていく。
その「かろうじて」に、
才を持つものの力と、
幸運とが重なって(ロシアの不幸と無能)、
戦局は、日本が負けないまま進んでいくのです。
バルチック艦隊が、
旅順艦隊無き極東に近づきつつあります。
日本の冬営を衝くようにして、
極寒に戦闘は無かろうという根拠無き観念を衝くようにして、
ロシア軍が近づきつつあります(黒溝台の会戦)。
ロシアの不幸と無能。
日本の不幸と無能。
ぶつかり合いの中で、
「かろうじて」を掴み取るであろう日本。
つらい戦争は続きます。
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