坂の上の雲を読もう。その4
坂の上の雲、いよいよ佳境です。
七巻を読破しました。
ロジェストウェンスキー率いるバルチック艦隊が、
ついに沖縄近海まで迫ってきました。
「敵艦見ゆ」
その日まであとわずかです。
そして、
陸軍は奉天の会戦を持ちこたえました。
結果的には「勝ち」だけれど、
勝利と書けないほど、
日本軍はぼろぼろになりました。
『負けるべくして負けたロシア』
総司令官クロパトキン。
その一人が、
ロシア軍の運命を握り、
握りつぶしてしまいました。
ロジェストウェンスキーも然り、
かつての旅順の日本軍もそうであったように、
一人の人間が握るものの大きさが、
大きすぎる。
しかし、日本は勝つ。
日本とロシアが違ったのは、
ロシアには、
過ちを正す仕組みが存在しなかったことだろうか。
つまり、ゆがんだ絶対君主。
ロシアの場合、
その人を操るかのように、
帝政ロシアが背後にあった。
そして、
操られた一人ひとりが小さな皇帝であった。
その皇帝を、誰も止められなかった。
カリスマをもった君主のつくる国は、
長くは続かない。
歴史の常識に当てはまるように、
日露戦争でロシアは敗北する。
民を率いるものは、
かきがらがつくことを、自覚せねばならない。
かきがらを落とし続けなくてはいけない。
と、言うことか。
さぁ、いよいよ八巻。
最後の大会戦。
戦争の終結。
どのように描かれていくのか、楽しみです。
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