さよならソリオ。
さぁ、
今回はソリオの良さを語りつくしますよ。
「ソリオ 1.3WELL」
この車の最大の魅力は、
なんと言っても、走りでした。
サイドビューは完全に二代目ワゴンR。
弟分があまりに有名なため、
よく、「軽じゃないの?」と間違われたものです。
でも、
れっきとした普通車。
車台も軽とは全くの別物で、
欧州市場を見据えた設計。
排気量は1.3Lもあるのです。
現行のスイフトにだって負けません。
「羊の皮を被った狼」
まさにこの言葉がぴったりでした。
一トンを切る軽量ボディに、
1.3Lのエンジンパワーは余裕十分。
踏めば応えるパワーがありました。
5人乗車にアーチェリーの弓具満載。
そんなときでも高速道路をガンガン走れる力強さ。
アクセルを床まで踏めば、
伸びやかに回るエンジン。
法定速度を越えてもまだまだ伸びそうな力を感じました。
見た目が穏やかなだけに甘く見られがちですが、
内に秘めたる力は侮れないのです。
そして、
室内。
正直言って、
質感や、乗り心地、遮音は良いとは言えませんでしたが、
それを補って余りある魅力がありました。
まず、
フロントシート。
座り心地はすこぶる良好。
ベンチシートと、コラムシフトの組み合わせで、
足元は広びろ。
1620mmという、実は普通車でも少し狭い全幅でしたが、
高い天井と大きなフロントガラスも相まって、
開放感のある運転席でした。
特にベンチシートは本当に便利で、
助手席側から出入りしたり、
雨傘や、履き替えたい靴なんかを置いとけたりと重宝しました。
後部座席も、
イマドキの軽のように足元広々とはいきませんが、
横には広く、2人がけなら余裕十分。
いざとなれば3人並んで座れる使えるシートでした。
そしてなによりたよりになったのが、
後部座席がたためてトランクスルーできること。
弓具を満載して走ったり、
冷蔵庫を積んで走ったりしたものです。
今考えてみても、
コンパクトカーとして完成した作りになっていたと思います。
最後は、デザイン。
ソリオという車は、
ワゴンR+(プラス)という車名からスタートし、
ワゴンRソリオと名を変え、
最後にワゴンRが取れて「ソリオ」になりました。
10年間、少しずつ進化を続けてきた歴史を持つ車なのです。
そして、その車名ごとに顔が違うわけですが、
一番最後のソリオが、一番洗練された表情をしています(興味がある方はぜひ調べてみてください。うそではありませんよ!)。
まさに進化。
最後に最高が来るというのは、日本車だと意外と少ないと思います。
コロンとした箱型のスタイルに良く似合う、
丸を取り入れたヘッドライト。
でも、その縁取りは凛とした線で仕上げてある。
可愛いくせに、ちょっと頼りがいもある。
優しい感じのする、良い顔をしていました。
お別れの直前の、最後の姿。
「きれいに乗っていますね。」
そう言われるのが、嬉しかった。
自慢の、相棒だった。
6年間、ありがとう。
君に会えて、本当によかった。
さようなら、ソリオ。
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