和菓子のアン。

20140831

 

 花子とアン。

 

 ではありません。

 

 

 

 坂木司さんの作品。もう一作品読んでみました。

 

 

 

 これまた、まったりミステリー。

 

 誰も、本当に恐ろしい事態には陥らない。

 

 安心感が、良い感じ。

 

 

 

 

 今回の作品は、

 

 18歳の梅本杏子(きょうこ)、通称アンちゃんが、

 

 和菓子屋でアルバイトをするというお話。

 

 

 

 ミステリーはどこにあるのか。

 

 なんと、それが和菓子の中にある!!

 

 

 

 和菓子は、遊び心に満ちている。

 

 由来、成り立ち、業界用語・・・、

 

 それが謎を解くヒント。

 

 

 お客さんが運んでくる謎が解けた時。

 

 

 思わず、

 

 「そうなんだぁ~。和菓子って面白い。」

 

 ってなります。

 

 

 

 

 そして、

 

 登場人物が本当に面白い。

 

 

 店長は見かけは上品だけど、中身にはおっさんが住んでいる・・・(女の人)。

 

 職人志望のイケメン社員さんのハートには乙女が・・・。

 

 可愛らしい女子大生アルバイトは、元ヤン・・・。

 

 

 魅力的すぎる(笑)。

 

 

 

 

 

 

 日常の何気ない舞台。

 

 魅力的な登場人物。

 

 主人公の成長。 

 

 

 

 

 三拍子揃った坂木司さんの作品は、

 

 面白いです!!

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シンデレラ・ティース。

20140818


 ティース、

 

 と、言うことで、歯医者さんのお話です。

 

 坂木司さんの小説。他の作品も読んでみることにしました!

 

 

 

 この作品。

 

 ホテルジューシーの姉妹作。

 

 

 

 ヒロちゃんの友人。サキが主人公。

 

 おなじひと夏の物語。

 

 繋がってるんです。

 

 

 

 片や沖縄のホテルの住み込みバイト。

 

 片や歯医者さんの受付嬢のバイト。

 

 

 

 お客さんがドラマを運んでくるということでは似ていても、

 

 その中身は随分違います。

 

 

 

 ちょっとびっくり!!?

 

 えー!!!

 

 

 ホテルジューシでは「!」が出てきたのですが、

 

 

 

 

 

 今回は、

 

 

 なんでお客さんはこんなことを?

 

 そうかぁ~、こういうことか!

 

 

 

 っと、「?」、「~」が出てくる感じ。

 

 

 

 

 まったりなミステリーなのです。

 

 

 

 

 

 

 

 出会いを通して、サキも何かきっかけをつかむ。

 

 大きくない。

 

 ヒロちゃんほど明快なものでもない。

 

 小さな何か。

 

 

 

 

 

 まったりで、小さいからこそ、

 

 読み手に寄り添う気がします。

 

 

 

 なんだかすごく安心して読んでいられる感じ。

 

 ドキドキとは違う、

 

 ミステリーです。

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ホテルジューシー。

201408141

 

 いかがわしいホテルの名ではありません(笑)。

 

 

 

 坂木司さんの小説、「ホテルジューシー」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 主人公のヒロちゃん(大学生)が、

 

 

 

 ひと夏、沖縄のゲストハウスで住み込みのアルバイトをする。

 

 

 

 

 

 様々な人々と出会う。

 

 

 

 その人たちの生き方に触れる。

 

 

 

 

 

 そして、夏は過ぎていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 出会いから、

 

 

 

 事件が起こったり、

 

 

 

 頭をつっこんだり、

 

 

 

 そのことで色々思い悩んだり、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 気づいたら、成長してたのかも。ヒロちゃん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 面白かったです!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ①! 物語が良い!

 

 

 

 お客さんとの出会い。

 

 

 

 起こる事件。

 

 

 

 ミステリーの要素もあって、単純に読み進めるだけで楽しい♪。

 

 

 

 

 

 

 

 ②! 登場人物が良い!

 

 

 

 登場人物が超魅力的!

 

 

 

 二重人格のオーナー(代理)に、

 

 

 

 おばぁ。

 

 

 

 そして訪れるお客。

 

 

 

 引き込まれるんだ、これが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ③! 成長するのが、良い!

 

 

 

 ひと夏を通して、成長するヒロちゃん。

 

 

 

 自分だけの尺度では、世界は測れない。

 

 

 

 色々な出会いを経て、そのことに気づく。

 

 

 

 なんていうか、読み終えてホッとする!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ってな感じです。

 

 

 

 

 

 

 

 特に、③はなかなかのもので、

 

 

 

 最後の最後にストンと落とし込まれます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 人には人の生き方っていうか、なんていうか、

 

 

 

 そういうものがあって、

 

 

 

 自分自身の押し付けは、

 

 

 

 確かにしっくりくることもあるけど、

 

 

 

 やっぱりおかしいこともある。

 

 

 

 

 

 

 

 そういう、

 

 

 

 自分(リアルのね)の人生では、

 

 

 

 何気ない中で学んだり、気づいたりしてきたこと(逆もあるかも)を、

 

 

 

 物語で伝えられると、

 

 

 

 なるほどなぁ~って、思いますよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ホテルジューシー」、おススメです!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

201408142_2


 おまけ。

 

 

 

 

 

 こんな本も読みました。

 

 

 

 ちょっとはレベルアップもせんとね。

 

 

 

 

 

 

 

 一人の人間として受け止める。

 

 

 

 大事です。

 

 

 

 

 

 わかってるつもりでも、

 

 

 

 ギクッ!!

 

 

 

 

 

 ってなる瞬間が、読んでてやっぱりありました。

 

 

 

 

 

 言葉を、大事にしなきゃだめだって思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 投げつけちゃあいけない。

 

 

 

 自分主語っていうかなんていうか、

 

 

 

 こう思うんだよってことをちゃんと伝えて、 

 

 

 

 そのうえで、

 

 

 

 ともに考えていこうよ。

 

 

 

 そう言ってあげないといけない気がしました。

 

 

 

 何かを諭すときに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 *注

 

 書いてて思ったけど、

 

 二冊目で書いたこと、

 

 ホテルジューシーのところで書いたことと若干矛盾してる?

 

 

 いや、そこは仕事上そういうことも必要だからです。

 

 

 人の生き方は尊重しなくちゃいけない。

 

 それは当然。ていうか大前提。

 

 

 けれど、

 

 諭す必要も、

 

 私のやっている職業上、ありますから。

 

 

 ・・・そういうことで。

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「宮本武蔵」を読む。

20140125

 

 司馬遼太郎の、「宮本武蔵」を読んでみました。

 

 

 宮本武蔵というと、

 

 NHKの大河ドラマの印象がぼんやりと残っていて、

 

 巌流島(後から付いた名前だけど)での小次郎との戦いが有名だったなぁ。

 

 という程度の記憶。

 

 

 

 司馬遼太郎の、

 

 歴史書のように写実的であり、

 

 小説らしく物語に引き込む魅力もある文章。

 

 

 そこに描かれた武蔵は、、、

 

 

 “超”人でした。

 

 

 剣の道を極めていく過程の武蔵は、

 

 本当に恐ろしい。

 

 思わずどきりとしてしまう戦い方。

 

 

 「竜馬がゆく」でもそうだったけれど、

 

 司馬遼太郎の立ち合いはもともと臨場感がある。

 

 

 武蔵の時代。

 

 まだ剣の道が“道”として確立する以前の立ち合い。

 

 

 命をとることを狙いとした剣の動き。

 

 武蔵の、一瞬をつく動きには息を呑む。

 

 

 

 そんな、

 

 生々しいまでの剣士でありながら、

 

 武蔵は哲学者でもある。

 

 

 その動き。

 

 立ち合い。

 

 

 そこに、

 

 悟りを開いていく。

 

 

 

 うーむ。

 

 

 思わず唸ってしまいます。

 

 

 

 

 ただ、

 

 最後はどちらかというと悲劇に近い。

 

 

 

 自らの道を広めようと、

 

 自らの力を試そうと、

 

 表舞台に出たいと行動を起こす武蔵。

 

 

 だが、

 

 その願いは叶わない。

 

 

 

 

 超人であっても、

 

 世間にとっては、剣客に過ぎなかった。

 

 

 身分が、そうさせたのか、

 

 その人が、そうさせたのか。

 

 

 

 やはり、

 

 定められた道というものはあるのか。

 

 

 

 

 

 

 

 物語が終わった後の余韻がなんともいえない。

 

 味わい深い作品ですね。

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ぐるぐるまわるすべり台

Photo_52  最近、こんな本を図書館で借りて読んでました。「ぐるぐるまわるすべり台」。。。 どんな本?みたいな感じですね。

 僕の本を選ぶ基準は、基本的に本のカバーです。本のタイトルがおもしろそうだったり、タイトルの字の字体が良かったり、カバーに興味がある絵が描いてあったり、、、あんまし有名な本とか、この作家が好きとかいうのは別になく、適当に選んで読みます。だからけっこう“はずれ”の本に当たることも・・・。 でも今回の本はなんだか良かったです。

 話の内容をさらりと述べると・・・主人公は大学を辞めた大学生。その彼がなんとなくバンドの募集をしながら塾のアルバイトでとあるへんてこな生徒と出会う。そのバンドと生徒とのやりとりの中で少しずつ自分について考えていく・・・てな感じです。

 なんだか不思議な物語で、明確な終わりのない物語なんですね。本当に「ぐるぐるまわるすべり台」なんですよ。 “自分の物語は何度でもリセットできる”・・・こう言ってくれるんですね。自分が道に迷ったら、自分が嫌な道に進んでしまったら、間違った判断をしてしまったら、、、リセットすれば良いんです。また、やり直せばいいんです。でも、けして今までのことを忘れるわけじゃない。今までのことはデータ(経験)として残ってく。新しく始めた物語の背景として生きる。。。いつでも好きな時に物語を中断して、好きな時に好きな物語を描くことができる。だから物語はぐるぐる回り続けてる。ってね。

 自分の物語って、思い通りに行かないことのほうが多いですよね。挫折したり、妥協したり、悔しかったり、後悔したり、、、。そんなとき、それを乗り越えるためにリセットすれば良いんです。物語を描きなおせばいいんです。・・・悩めばいいんです。何度も何度も・・・、良い物語ができるまで・・・。

 物語は生まれてから死ぬまでじゃない。自分で創るもの。良い物語ができるまで頑張ってみるかなぁ。

 そぉ~んな、不思議な気持ちにさせてくれる。物語を創りたくなる一冊でした。

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MOMENT

Moment  さて、この本は本多孝好著の『MOMENT』という小説です。この本は部活の先輩が「読んでみ~」と言って貸してくれたので読んでみたものです。

 印象としてはすごく素朴な本ですかね・・・。飾り気がないというか、ありのままというか、、、。話の内容としては、主人公は病院の清掃員のバイトをしている大学生で、末期患者の願いをかなえてあげるといった感じです。とっても簡単に書いてしまいましたが、人生の終わりに人は何を思うのかとか、願いに込められた命の真実のようなものを考えさせてくれる深い本です。命って?死って?そんなことを考えさせられました。

 とても印象的だった一節があります。「その人に簡単に死んで欲しくなかったんですよ」・・・これだけでは何もわからないと思うのですが、、、人の死ってもんは自分で決めて良いものではないないという・・・まぁかなり当たり前かもしれないことを言っているんです。でも、当たり前でありきたりであるが故にココロに響くものがありました。もし、自分にとって大切な人が死を受け入れようとしているとき、誰にそれを受け入れることを許す権利がありますか?    ・・・そんな権利なんて無いんですよ。 自分がその人に死んで欲しくなければそれを受け入れさせないための十分な理由になるんですよ。人の死は一人ではないということ、「君は死にたくても、僕は許さない」が通用するってこと。 ・・・つまり、「君は君だけじゃないということ」 だと思います。そんな簡単なことを少し考えさせてくれました。

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ダ・ヴィンチ・コード

Photo_11  ・・・今更ですが『ダ・ヴィンチ・コード』を読んでみました。かなり遅れてしまった感があります。 ですが、内容はかなりおもしろかったです。物語の歯切れの良い展開というかなんというか、ちょっとややこしい内容を扱っていながら軽快な感じで物語が進んでいくので、読んでいてどんどん次が見たくなってくる作品でした。キリスト教とか、ぼんやりとした知識しかない人間でも十分楽しめる作品ですね。おぼろげに描いてたキリスト教のイメージっていうのを再確認しながら、新しい見方まで知ることのできる。小説だけど知識もたくさん詰まってるんですね。かなりの部分が事実に基づいているということなので、ずいぶん勉強になった気がします。

 そして、いろいろ宗教的な部分をはらみながらも『謎解き』という小説の本筋である部分はしっかりしていて、「どうなるんやぁ?」とか 「ぉお~こういうことか!」みたいな驚きもあって楽しめました。総じて非常に良い作品だなと感じました(>U<)b

 とりあえず、ダン・ブラウンの他の作品も読んでみたくなりました。まずは、ラングドン・シリーズ第一弾の『天使と悪魔』を読んでみようかな~。。

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